看護連携型ユニフィケーション事業学習会を開催しました(2)

看護連携型ユニフィケーション事業学習会を開催しました(2)

 ナラティヴの手法を用いて看護を言語化することにより、自分の行っている看護の素晴らしさに気づき仕事に対するモチベーションの向上に繋がるように、また、他者の看護を認め合うことでより良い職場環境になることを目的として、平成30年7月19日(木)に島根県立中央病院でユニフィケーション学習会を開催しました。

 担当は、島根県立大学出雲キャンパス 梶谷みゆき教授と島根県立中央病院看護局のユニフィケーション事業協議会メンバーの3人でした。テーマは「ナラティヴ研修会~あなたの看護、語ってみませんか?~」で、研修参加者は、県立中央病院の臨床経験5年目以上の看護師・助産師10名でした。最初に梶谷教授より「ナラティヴとは」「看護実践にナラティヴが何故必要か?」について講義を受け、その後2グループに分かれて、事例の共有と看護の意味を考え臨床知にしていくグループワークを行いました。グループ討議は、事例共有を40分程度、看護の意味を考え臨床知にしていく作業を20分程度で行いました。領域の異なる様々な部署からの参加者でしたが、ファシリテーターの進行により、和やかな雰囲気で語ることができました。
 1グループは、退院許可が出ているが内服ができないと退院できない患児と母親への関わりで、患児が内服することが出来るようになった場面でした。その場で行われた内服できるように「患児と母親を信じて待つ」「「母子が二人で解決できるようにサポートした」などから『寄り添う・待つ看護』と言語化しました。
 2グループは、精神疾患を伴う初産婦の分娩で母と離れられない状況であったが、関わりの中で分娩に向かう気持ちが前向きに変化し無事に出産できた場面でした。「産婦と家族の気持ちに寄り添い、安心を提供した」「待つだけでなく仕掛けていく」などから『安心・信頼関係の構築と家族へのアプローチ』と言語化しました。

 ナラティヴ手法を用いて振り返ることにより、参加者は他者の看護から学びを得るとともに、自分の看護を振り返る機会となりました。また、事例提供者は自分の看護を認められることで看護に自信をもつことができ、参加者全員にとって学びの深い研修となりました。次回が楽しみという声が聞かれました。

学習会の様子