令和2年度 看護連携型ユニフィケーション事業 学習会を開催しました(5)

令和2年度 看護連携型ユニフィケーション事業 学習会を開催しました(5)

 事例提供者と参加者共にすっきりとした気持ちで終えることができる事例検討がしたいと思い学習会を計画しました。病棟での事例検討は、時間の制約もあり実際の困りごとの検討や解決に至らない現状がありました。事例検討において何を大切にし、焦点を当てたら良いかを学び、参加者が主体的に発言し、患者-看護師またはチームに何が起きているのかを検討したいと考えました。
 令和2年8月25日に、担当者の島根県立大学の大森眞澄教授と、島根県立こころの医療センター多機能病棟三原真琴・田村陽子副看護師長が中心となって、「事例検討」を企画しました。参加者は、こころの医療センター多機能病棟看護師9名でした。

 学習会の冒頭で大森教授から事例検討とは何のために行うのかという講義をしていただき、その後実際に事例を用いて事例検討を行いました。そこで、以下の学びがありました。まず、事例検討で大切なのは、“どう対処すべき”ではなく、患者と看護師の中で何が起こっているのかに注目して考えていくことであること。また、日々の気がかりを言葉にし、整理していくことで対象者のみならず、チームのなかでの関係性などにも目を向けていくことが必要であること。そして、事前に情報を整理し、事例を提供することで、事例提供者は情報が整理でき、参加者はその事例の気がかりについて自身の考えが発表しやすくなるということでした。
 今回の研修を通し、事例検討とは自身の看護を振り返り、看護師自身が成長していくために有効なのだということを実感できました。アンケートでは、参加者全員がとても満足・満足と答え、今後に活かせる満足度の高い研修となりました。